小生が免許とりたての頃、 小生の地元は田舎ゆえに車、バイクがないとロクに遊べない。 なので、若者はお金を貯めて免許取得と同時に車を買うのだ。

その日は妹が最寄り駅にいるので迎えに行ってほしいと 母に頼まれた。

駅に着くとロータリーで待っている妹。 まだこちらに気づいていない様子なのでクラクションを軽く鳴らす。

妹はこちらに気づくと怪訝な表情でこちらに歩いてきた。

周りをキョロキョロと意識しながら小生の車のウィンドウを小突く妹。 『…歩いて帰れるから…』

「？！…いやだって夜だし…お母さんに迎えに行けって言われてるし』 何故か車に乗ろうとしない妹を説得する小生。

『いや…こんな恥ずかしい車に乗るところ知り合いに見られたくないし…』

「？！」

いや確かに田舎っぺ全開の改造は否めない…しかしここは何とか妹を車に乗せなければ… そう思って車を降りようとすると…

『降りてこないで…お兄ちゃんみたいな怪しい人と一緒にいるところ知り合いに見られたら…』

「？！」

そういうと妹はそそくさと歩いて行ってしまった…

仕方がないので帰路に着く小生。

家に帰るなり母親に怒られる小生。

『迎えに行けって頼んだのになんであんただけ帰ってくるの！！』

「…ごめん…」

小生はただ生きているだけ。